仲間とつくる学校が「自分にもできる」を増やしてくれた

2026-07-14

「中学のころは、“自分にはできない”って思い込んでしまうことが多かったんです」 そう話してくれたのは、附属高校2年生の榎原 胡桃さん。 今では学校創造同好会て精力的に活動し、春期同好会発表会ではMC企画のリーダーも担当。週3日登校を魅力に入学したはずが、今では週4日以上学校に来るほど、学校生活を楽しんでいます。 今回は、榎原さんに高校生活についてお話を聞きました。  

「生徒が学校をつくっている感じ」がした

榎原さんが本校を志望した理由の一つが、「週3日間の登校」という通いやすさでした。でも、それと同じくらい印象に残ったのが、“在校生が学校づくりに関わっている雰囲気”だったそうです。 「先生が全部決めるというより、生徒も一緒に学校をつくってる感じがあって。“こんな学校あるんや”って思いました」 中学時代は「自分にはできない」と感じることが多かったといいます。 「何かやる前から、“自分には無理かもしれない”って思ってしまうことが多くて」 だからこそ、“自分のペースで関われそう”と思えたことが、安心につながりました。  

「できるんだ」が、自信になった。学校創造同好会で変わった自分

入学後、榎原さんが特に力を入れてきたのが「学校創造同好会」です。 学校行事や企画づくりなど、“学校をもっと面白くする”活動に、生徒自身が関わる同好会。榎原さんは現在、副代表(?)として活動しています。 特に印象に残っているのが、「春期同好会発表会」で担当したMC企画です。榎原さんは企画リーダーとして、入学したばかりの1年生たちに向けた内容を考えました。 「“バイトってできるの?”とか、“学校生活ってどんな感じ?”とか、新入生が知りたいことを、みんなで話しながら決めていきました」 準備では、台本作成やパワーポイント作成など、個人で進める作業も多かったそうです。 「台本を覚えて、友達に見てもらったり、自分で動画撮ったりしながら練習してました」 舞台に立って話すこと自体は、そこまで緊張しないと言います。一方で、「自分の考えをすぐまとめること」は今でも課題だそうです。 「考えるのがちょっと遅いので、“今こう思ってる”をすぐ言葉にするのは難しいです」 それでも、仲間と一緒に企画を形にしていく中で、少しずつ気持ちが変わっていきました。 「みんなでやって、“できた!”ってなった時に、“あ、自分でもできるんや”って思えたんです」 中学時代は、「自分にはできない」と思い込んで、なかなか行動に移せなかった榎原さん。でも今では、「とりあえずやってみようかな」と思えることが増えたそうです。 「同好会は、今の自分が一番“自分らしくいられる場所”かもしれないです」  

“正解を言う”より、“みんなで考える”授業へ。対話型授業で広がった考え方

榎原さんが「入学して変わった」と感じていることの一つが、“授業で発言できるようになったこと”です。 中学時代までは、講義を聞いて、正解を覚える授業が中心でした。 「“間違えたらあかん”って思ってたので、あんまり自分から話せなかったです」 でも、学校では対話型授業やグループワークが多く、「どうしてそう考えたのか」をみんなで話し合います。
学校創造同好会での議論の様子。
「いろんな意見が出るので、“そういう考えもあるんや”って思うことが多くて」 ただ答えを覚えるだけではなく、“なぜそうなるのか”を考える時間があることが面白かったといいます。 「グループで話しながら、“答えって一つじゃないんやな”って思いました」 そして何より、「否定されない安心感」が大きかったそうです。 「自分の意見を言っても、“それ違う”って感じじゃなくて、まず聞いてくれるんです」 だから少しずつ、「話してみようかな」と思えるようになりました。 「昔から、人の話を聞くのが好きなんです。自分ではうまく言葉にできなかったことを、誰かが言ってくれて、“それが言いたかった!”ってなるのが面白くて」 対話を通して、自分の考え方や視野も広がっていきました。  

“学校に行く”が前向きなものに変わった

入学前は、「ちゃんと通えるかな」という不安もありました。でも今では、自然と学校に来る日が増えたといいます。 「学校来たら誰かいるし、話したり、何か一緒にしたりしてるうちに、そのまま残ってることが多いです(笑)」 以前は、“自分から動くこと”に苦手意識がありました。それでも、学校創造同好会で企画をつくり、授業の中で対話を重ねるうちに、“まずやってみる”ことへの抵抗が少しずつ減っていきました。 「完璧じゃなくても、“やってみるだけやってみようかな”って思えるようになったかもしれないです」 “自分にはできない”と思っていた気持ちが、“やってみたい”へ変わっていった。 その変化を、榎原さん自身も実感しています。  

人と関わりながら、“何かをつくる”ことが好き。学校生活の中で見えてきた将来

将来については、「まだ具体的には決まっていない」と話す榎原さん。それでも、学校生活を通して、少しずつ興味のある方向が見えてきました。 「一人でやるより、みんなで“これどうする?”って話しながら作っていくのが好きなんです」 学校創造同好会での活動も、授業での対話も、“人と関わりながら何かをつくる”時間でした。 「そういうことを、将来もできたらいいなとは思ってます」 まだ未来は途中。 でも、“自分にはできない”と思っていた頃より、少し前向きに未来を考えられるようになったそうです。  

「できない」で終わらせなくなった。榎原さんが高校生活で見つけたもの

「前は、自分で“無理かも”って決めつけてたことが多かったと思います」 でも、この学校で仲間と活動し、自分の役割を持ち、対話を重ねる中で、その気持ちは少しずつ変わっていきました。 「今は、“やってみないと分からんかな”って思えることが増えました」 週3日登校に惹かれて入学した榎原さん。けれど今では、「もっと学校にいたい」と思えるほど、毎日が充実しています。 自分のペースで、少しずつ。 この学校には、“できない”を“やってみたい”に変えていける時間があります。

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